4月からアパレル業界で働く人の心構えと準備について
こんばんは。
4月に新卒、中途、アルバイト問わずまたはこれからアパレル業界で働いてみようと思っている方へ。
何かのお役に立てればいいです。
はじめに
まず参考になるかどうかの査定を。
私は高校2年生の頃にアルバイトとしてアパレル業界に入りました。
もちろん店頭で売る、販売員としてです。
高校3年生で回りが就職活動や進学の準備をする中、自分は恥ずかしながらそれらをできない状況にありました。はっきり言うと卒業をすることに必死でした。
なので、高校卒業後はそのままアルバイトで当時働いていたお店を卒業後も継続しました。
そのまま副店長→店長と経験したのち会社を変えて、そちらには正社員という形で入社致しました。
色々と省きますが、その後独立し今は某ショップオーナーをやっております。
そんな私が完全に主観と偏見で心構えを述べさせていただきますので、流し読む程度で見ていただければ幸いです。あと、汚い表現もあります。
その1、見た目編
買い物に出掛けてショップスタッフと接すると、みんなかっこよかったりかわいかったり、なによりオシャレだったり。そんなスタッフに憧れてこの道に決めたという人も中にはいるのでは?
そんな中そのスタッフ達と比べると、自分は「ダサい」「かっこ悪い」「かわいくない」こんな劣等感的なものをお持ちの方もいるかもしれません。
そんなあなたの不安を少しでも取り除くカテゴリーです。
1-1.身体的な部分を綺麗にする
正直なところ今から働くまでに服装をオシャレになることは諦めて下さい。
はぁ?って思われた方、いると思います。
後述する1-2でお話しさせていただきますのでご安心下さい。
身体的な部分とは、具体的に言うと「髪型」「肌」「化粧」などです。
また、ブランドやショップによっては「体系」もここに入りますが、体系は例外的な部分が多々あるため、ここでは省かせていただきます。
この3つの要素、「髪型」「肌」「化粧」ですが、変えるのは割と簡単です。
特に「髪型」「化粧」はすごく簡単です。
なぜなら、この要素には別にプロの方がいるからです。
髪型なら美容師さん、化粧ならコスメショップのアドバイザーなどがそのプロにあたります。
そのプロ達から直接意見を聞けるので、自分に似合う髪型や化粧などを丁寧に教えてくれるでしょう。
自分は似合う似合わないに関わらず、「こんな雰囲気や印象を人から持たれる髪型にしてください」などでヘアーカットをお願いすることもあります。
もちろん美容師さんとの信頼関係ありきですが・・・w
「肌」については、生まれつきの体質などもありますし、改善や変更をなかなかできない場合もあります。
しかしこちらも別にプロの方がいるので、相談してみるのはありだと思います。
肌荒れがひどいなどの悩みなどは、いつか改善されると仮定した場合、今からケアするのと、例えば4月に先輩から言われてからはじめるのとではおよそ4か月の差がでます。できることはたくさんあるのではないでしょうか。
この辺りは明日からでもできることになりますので、思い当たる節がある方はぜひ行動に移してみると良いと思います。
プラスはあってもマイナスは絶対にないです。
2-2.「オシャレ」になるとは
さて、先ほどお話し致しました、4月までに「オシャレ」になることは諦めろと言ったことについてこちらで。
そもそもまず「オシャレ」とはなんでしょうか。
もっと掘り下げると「スタッフのオシャレ」とはなんでしょうか?
色の合わせ方がうまい?全体のサイジングがうまい?
はっきり言って違います。
なぜなら色の合わせ方やサイジングなどは今の時代、雑誌やネットで勉強すれば誰でもできることなんですよね。
あなたのまわりにいる「オシャレさん」は他の人より勉強や努力をしているだけです。
ちなみに「しているだけ」と小バカにしたような言い方ですが、これも素晴らしいことです。
しかし、今お話しているのは飽く迄「スタッフのオシャレ」です。
この一般的に勉強や努力でできる部分というのは、スタッフとしてはできて当たり前なんです。
これらができて、やっとお客様にご案内ができるスタートラインなんですよね。
では、話を本線に戻しましょう。
「スタッフのオシャレ」とは。
それは、働くブランドやショップの歴史、扱っている商品の原点を知っている人だと思います。
あなたの働くブランドは誰がどんな思いで作ったブランドですか?
あなたはなぜジャケットの袖部分にボタンが付いてるか知っていますか?
あの柄は元々どうやってできたか知っていますか?
この服の形はいつ頃できて、どんな人に似あいやすいか知っていますか?
これを蔑ろにしてるスタッフは、正直たくさんいます。
自分のお店で扱っている服のデザイナーさんが何をイメージして作ったのか、今期のコレクションは何がテーマなのか、すら話せないスタッフって結構いるんですよね。
ひどい場合は、その服の持つ機能すら話せない人も実際にいます。
服の知識に詳しくて、合わせもうまい一般的にオシャレなお客様はたくさんいます。
もちろんお客様から学ぶこともたくさんありますが、「学んでいるうちは三流」な内容もあります。
私達は所属しているブランドやショップの「プロ」なんです。
そこを今一度自覚するべきだと私は思います。
しかしこれらは今から調べようと思ってもどこかで必ず限界が出てきますし、実物を見て、試着をしてみないとわからない商品もあります。
なので、入社してから積極的に学ぶべきであり、いまはできるかぎりで良いかと思います。
その2、夢を持ちすぎるな編
さて、その1は主に準備についての内容でしたが、こちらでは心構えにいきたいと思います。
傍から見ると華やかな業界ですが、立派な「仕事」です。
華やかで楽しい「表」があれば、その「裏」もあります。
そして、実際に働きはじめてからその「裏」を知って、残念ながらやめてしまう方もたくさんいます。
ですが、それはすごくもったいないです。
なので、予めその「裏」をある程度知っていれば、いざその場面に出会ってもダメージは少ないはずです。
もしあなたが憧れてアパレル業界に入るのであれば、頭の片隅にこちらの内容は置いておくと損はないかとは思います。
2-1.給料について
あなたがもし4月からアパレルの販売員として働くのであれば、最初は給料については期待しないようにしたほうがいいです。
アパレルの販売員の給料は高くありません。
それはアルバイト情報誌などを見ればすぐわかると思います。
「でも、このぐらいの給料なら他の就職やアルバイトとあまり変わらないよ?」
と、思われている方。その通りです。
しかし、アパレルショップの仕事にはほとんどのお店で「ユニフォーム制度」があります。これはお店の商品を少々安く購入する代わりに、かっこよくかわいく着用して売ることです。ようするに人間広告塔になるということです。
店舗や企業によっては、無償でもらえる場所もありますが、ほとんどは~%割引で実費です。
さらに厳しいところだと、完売した商品はもうお店で着てはいけないなどのルールもあります。
当然、人気の出る商品は早く完売しますので、また違う商品を購入しなくてはいけません。
これらの代金を手取りから引かれるので、給料は低くなってしまいます。
もちろん好きなブランドで働ければそこまでダメージではありませんが、あまり好きでもないブランドだと地獄ですね。
仮に好きなブランドだとしても、人気の商品を購入すれば量が増え、不人気な商品で長く繋ごうとすればプライベートでは着ない仕事着になってしまいます。
しかし、実力主義なことが多い業界ですので、開始一年で店長なんてことも普通にあります。そこから本部勤務、はてはプレスや役員やオーナー、そこまでいけば同年代よりは多く稼いでいけることももちろんあります。
年齢主義の職場や、コネなどが蔓延している職場であれば、ある程度経験値を積んで転職や店舗移動などの見極めも大事ですけどねw
2-2.数字について
華やかに見えるファッション業界ですが、当然慈善事業ではありません。
立派な仕事になります。そして販売員の仕事というのは、
綺麗なことを言うと「お客様の楽しい買い物の時間をより楽しく行っていただくお手伝い」ですが、
企業からすると「一点でも多く売ってもらって売上をとること」になります。
そのどちらもかけてはいけません。
売ることに必死になってお客様に不快な思いをさせるのは論外です。
が、売れないのも悪です。
はじめてアパレルをやる人はこのバランスに悩んでしまう方がたくさんいます。
売上を作れないと、もちろん上司から詰められることもあります。
お客様の前ではニコニコしてたのが裏にいくと顔がスッと変わって怒鳴られる。
自分も経験があります・・・w
結論から言うと、「お客様に楽しい時間を過ごしていただきつつ、売上も取る」これは、当然可能ですし、可能にしなくてはいけません。
そして、難しいことでもありません。
その方法については、この記事の内容からは逸れてしまうので需要があれば別途で記事を書かせていただきます。
ただ人前に立って、オシャレにかわいくかっこよく。こんな幻想は捨てましょう。
どのお仕事にも辛いことや汚いことは大なり小なりあります。
これを忘れないでおいて下さい。
その3、じゃあアパレル業界に魅力はないの?編
断言します。
魅力だらけです!!!
色々な魅力がありますが、私が個人的に強く感じる魅力を数点紹介させていただきます。
3-1.人との繋がり
まずはこれに尽きます。
これは主にお客様との繋がりです。
性別、年齢、職業、国籍、宗教、ほんと色々な人とお話できます。それも深く。
自分がうまく立ち回れば関係はどんどん深くなっていきます。
まずは「常連」という存在からはじまります。
簡単に言えばよく来てくれる人ですねw
そこから「顧客」にランクアップします。
「顧客」の定義は様々ですが、ここでは自分から購入してくれる人とします。
案内する商品は同じでも、このスタッフからしか買わない。こんな顧客様が結構いたりします。
自分はいまでもこの顧客様が私の名前を出して、いなければ帰る、いたらお話をして購入していただけるという経験をはじめてした日を覚えています。
この職業を選んで良かったと思える瞬間でもありましたし、自分という存在を認めてもらったような気持ちにもなりました。
さらに深くなり、顧客様と食事にいったり、自分は旅行にいったこともありますw
もう友達みたいになってますねw
あとは海外の方が、いまだに日本に来るときは連絡をくれて、私の出勤日を確認して来店していただけます。
お互い言語は片言レベルなんですけどねw
あとは普通に生活していてはなかなかお話しできないような珍しい職業の方のお話を聞いたりもできます。
私が今まで出会った珍しい職業の方を軽く紹介させていただきますと・・・
・パイロット
・女性看守
・特殊清掃
・探偵
・サーカス団員
などでしょうか。探偵さんや看守さんはあまり職業を言ってはいけない決まりらしいですが、まぁよしとしましょうw
特殊清掃という仕事も本当にあるの?って思ってましたが、内容が濃すぎて濃すぎてw
すみません、また話が逸れてしまいましたね。
とにかく、人との繋がりはすごく多いです。
私は人と話しをするのがこの上なく好きなので、この職業が好きです。
先ほどの顧客様の存在も、自分が生きてる証といっても言い過ぎではないほどです。
この喜びをこれからこの業界に入る方にも、ぜひ味わっていただきたいと思います。
3-2.色々な職業に活かせる力がつく
アパレル販売員というのは、様々な能力が必要になります。
「販売力」というのはこれらの要素から構成されます。
- 「礼儀」
- 「探求心」
- 「営業力」
- 「トーク力」
- 「人あたりの良さ」
- 「相手への印象の良さ」
- 「数字の先読み能力」
これらの要素はどの仕事でも役に立ちます。
低く見積もっても、無いより絶対に有ったほうがいいです。
例え、まったく人との会話のないような仕事だとしても、休憩中に職場の人と話したりはあると思います。その時、トーク力、人当たりの良さ、印象の良さがあれば、無いよりは働きやすくもなりますし、気に入られもするでしょう。
営業力などは役職にもよりますが、ほぼほぼの仕事で役に立ちます。
数字の先読み能力は、仕事というのはお金が稼げないとその会社は潰れます。
すなわち、これでいくら稼げるか、いつまで(何時まで)に何をできるかするべきか、など絶対に必要です。
もしあなたが真剣に取り組んだアパレルの道から転職することがあっても、その経験は必ずあなたの人生で活きてきます。
4、最後に
色々と書きましたが、もちろん職場や環境によってこの通りには良くも悪くもいかないと思います。
ですが、魅力についてはどこも変わらないと思います。
今後のあなたの幸せや、仕事への意欲、楽しんで働く、これらのことに少しでも役に立てばと思います。
楽しいとこを知るまでは、できれば諦めないでね!w
5、まとめると・・・
- 4月までにできることはたくさんある
- しかし、限界もあるので方向性を間違えない
- 私達はそのブランドのプロであること
- 華やかに見えて、影もある
- この業界はすごく楽しい
- 自分次第では人生を左右するほど役に立つ
もし私でよろしければ質問などはいつでも受け付けます。
コメントより気兼ねなくどうぞ。
アパレル業界に飛び込むあなたのご活躍を願っております。